廃業 ・ 撤退支援

中小企業の中には、経営不振といった理由ばかりでなく、事業承継の問題等により、廃業や撤退を決める経営者も少なくありません。廃業はM&Aによる企業存続を図るものではないですが、当該企業を取り巻く様々な取引先や関係者などの関係や従業員を考慮しながら法的ルールに則り、引き際をサポートすることも専門家が重要な役割を担います。その際には人事問題等、事業に関わる知識や実務対応能力が専門家に求められます。

ここでいう「廃業支援」とは、当該企業に積極的に廃業することを促すものではなく、廃業を決断した経営者が、債務超過に追い込まれて倒産することがないよう、ある程度経営余力のあるうちに、計画的に事業を終了することを支援する取組みです。

中小・零細企業において、事業承継等による問題で事業継続が困難な場合には「売却」か「廃業」を検討することとなります。廃業は、厳しい経営状況になってからの廃業とならないよう、経営余力があるうちに早めの決断・実行が大事です。

① 現状の把握 ② 廃業日の設定 ③ 課題抽出 ④ 計画策定

近年、企業内の不採算事業から撤退を検討する事例が増えています。一口に「撤退」と言っても、撤退方法は大きく分けて事業分離と事業廃止があります。事業分離は事業売却と事業統合に分かれ、その先には、当該事業の他社への事業譲渡や、当該事業のリソースの社内活用、あるいは自主清算など複数の選択肢が存在します。

事業撤退の全体スキーム 事業撤退 事業分離 事業廃止 事業売却 事業統合